レジャー情報の銀行(三上靖史)

当時、日本は、海外から働き過ぎだと非難されたこともあって、国全体がなんとなく遊び志向に傾くムードであった。

いわゆる一億総レジャー時代といわれ始めた頃である。

週休二日制もかなり定着してきた。

だが、人びとは、レジャータイムの過ごし方が下手で猫に小判などといわれたものだ。

レジャータイムはあっても、レジャー情報がないために、レジャーを楽しめないのである。

このようなことから、百貨店が、独自に大量のレジャー情報を収集して、それを管理し、あるいは運用し、それによって収益を上げるというビジネスをすべきではないかと提案したのであった。

題して、レジャー情報の銀行。

この企画は、西武百貨店が直ちに採用し、西武レジャーバンクと命名されて、池袋本店内にオープンした。

三上靖史